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月の裏側はなぜ見えない
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     月は新月、三日月、上弦、満月と変化していきますが、地球から見える月はいつも兎が餅をついている面ばかりで反対側(裏側)は見えません。
  
    月の裏側がクレータだらけなので見せたくない訳ではないようです。その答えは、月が地球の周りを1周する間に月が1回自転するからです。
    次図を見ても月は自転していないように見えますが、月だけ切り離して見れば1回転しています。
  
 
  
    上図の月が地球の周りを1周する間に月の赤い点は1回転しています。
    砲丸投げの砲丸を回すようにいつも同じ面を地球に向けています。
  
    ちなみに月の公転周期は(平均)27.321662日です。
    では、月の自転と公転が同じ27.32日周期なのは偶然でしょうか。
    実は、太陽系の惑星にある多くの衛星も自転と公転が一致しています。
    木星のガリレオ衛星や火星のフォボス、ダイモスなどが公転と自転が一致している衛星です。
    フォボスは火星からたった6000kmの軌道を1日2回の猛スピードで火星の周りをブンブン回転しています。
    JAXAによると静止衛星「ひまわり」の軌道高度は36,000kmですから、火星の衛星フォボスが、いかに火星に近い所を回っているか分ります。
  
    多くの衛星の自転と公転が一致しているのは偶然ではなく理由があります。
    潮汐力を及ぼしあっている物体は、その長軸を相手の方に向ける事が理由といわれています。
    月は地球からの潮汐力によりわずかにラクビーボールのような形になっています。
    下図のBように長軸を地球に向けています。
  
 
  
    しかし、月の自転が月の公転より早ければBからAに移動したときには長軸が図のようにずれます。
    そうすると、月の地球に近い部分の方が遠い部分よりより強く引っ張られるために月の回転を遅くする力が働きます。
    反対に公転より自転が遅い場合は自転を早くする力が働きます。
    実際にラクビーボールの形がぐるぐる回転するのではなく、常に長軸方向を地球に向けた形に変形し続ける為のエネルギーが回転を遅くしたり早くしたりします。
    このようにして何十億年もかけて月の自転と公転が同期したと考えられています。
  
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