「春一番、風も強いが、よめさんも強い」
隣の町内に、少し年下だが、同じ会社に勤めていた人がいる。

通勤電車でたまに立ち話をするぐらいだったが、お互いに退職してからは、たまにお茶を飲んだりしている。

どちらも妻が出かけていたので昼飯を一緒に食べませんか、ということになり車で一駅離れたレストランに送ってもらった。



話題が妻のことになり、年を経るにつれ、よめさんの権力が大きくなっていることでは一致して大笑いした。逆らわない、機嫌を損ねない、これは鉄則だ。

死ぬまで亭主関白が通った時代がうらやましい。

同僚はもう働いていないが忙しいという。町内会の役員を頼まれたからだそうだ。防犯、見守り、清掃、行事の手伝い、レクレーション、苦情など大変らしい。

一年で辞めたら、というと、いやぁ、とんでもない、ほかの役員は70代80代ばかりだという。

いやおっさんも大変ですわ。

社会に助けられるおっさんより、体が動けば少しでも社会を助けるおっさんでありたいもんだ。
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